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小さなわるさ

マザー3一章の話です。リュカ視点。
やや暗め。

よろしければ続きから。





 一晩なんとか眠って、顔を洗っても、昨日の出来事がまだ頭の中でグルグルと動き回っている。
 部屋の中は随分寒い。まだ明け方だからだろうか、向日葵の咲いている季節なのに、窓の隙間から入ってくる風がとても冷たい。昨日みたいに火の近くで暖まりたいけれど、僕は暖炉を使うことを禁じられている。危ないからとお父さんが僕達に暖炉の火の付け方を教えてくれなかったからだ。
 そのお父さんは、今日はいない。
 僕とは別の所で寝ているそうだ。会いに行きたいけど、こんな時間ではまだ寝てるだろう。
 お母さんは、いない。
 クラウスは、いない。昨日の夜には、いたのに。
 その代わりにフエルが一緒に泊まってくれた。僕に付き合って長いこと起きてたからか、フエルはまだ寝息を立ててぐっすり眠っている。……ホントは僕の方が寝るのが遅かったのに。
 僕はもうしばらく眠ることにした。フエルが起きてきたら僕も起きて、それからお父さんに会いに行こう。場所はきっと鍛冶のおじさんが知ってる。
 そう言い聞かせて僕は目をつぶる。
 まず、クラウスが出てくる。
 広場へ行って、森へ行って、フエルの小屋へ行って、一緒に遊んで、もと来た道を戻って、家に帰る。
 今度はお母さんが出てくる。
 おかえりなさいの言葉をかけてくれる。泥だらけの僕達の服を見て小さく笑っている。体を洗うのを手伝ってくれる。僕達の大好きなふわふわオムレツを作ってくれる。夜、一緒に布団に入って歌を歌ってくれる。髪を優しく撫でてくれる………――
 昨日で枯れ果てたはずなのに、また溢れてきた。



「おはよう、リュカ。よく眠れた?」
 気がついた時には、フエルが台所に立っていた。そこからは良いニオイが漂ってくる。
「料理ってめんどくさくてさ。こんなものしかつくれないけど」
そう言って皿ごと渡してくれた物は、ちょっと固めのスクランブルエッグと、焦げめのソーセージ。
「父ちゃんは何でも固い物が好きなんだ。ちょっと焼き過ぎちゃったかな…」
唸るフエルにそんなことないよ、と言うと少し笑ってくれた。
 でも、フエルがこんな物を作れたことに僕は驚いた。一体どんな風に作っているのか、今度詳しく聞いてみようかな……
「お前のお父さんは今『ろうや』って所に入れられているらしい。僕、前に見てきたことあるんだ。部屋の隅っこが柵で囲ってあって、お前の家みたいに鍵を使わないと入れないんだ。でも、腕ぐらいなら簡単に入れられたよ。しかも随分ボロボロになってたし…」
 固めのスクランブルエッグを食べながら、僕はフエルの話をぼーっと聞いていた。
 僕はお父さんはいつ出してもらえるのか、と聞いてみた。
「……それは分からないな。一週間ぐらいはあのままかも知れない。二人の怪我が治るまでかな。それともずーっと………?」

 お母さんの言葉が頭によぎる。


 ――悪さをしては駄目ですよ。
 ――わるさ、ってなあに? おかあさん。
 ――それは、
   物や人に傷を付けてしまうこと。約束を破ること。自分を大切にしないこと――


 これは悪さなんだろうか。いけないことなんだろうか。
 でも、クラウス兄ちゃんはいない。
 朝早く、村で一番に起きて僕に言った。

 ――お母さんの敵を討ちに行く。でもお前は来ちゃ駄目だ。これは僕との約束だ。 

 約束はしっかり守ってる。だって破るって悪いことだから。
 でも、大好きな人を助けるためなら少しぐらい――


 僕は後片付けをしているフエルに言った。
 小さなヤスリを持ってきてくれない?





――――――
ちょっと悪童日記入ったかな……;
随分マザー3やってないので時間軸が変なことになってるかも知れませんが、ご了承下さい;
Roman聞くと無性にマザー3小説が書きたくなります。
今日の朝も聞きましたv
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